浄土真宗本願寺派得度習礼の記憶・その2 生活編

 

2023年8月度の本願寺派得度習礼の記録と記憶

今回は生活編

 

初日は受付で健康チェックシート(体温など)等を提出し、班と宿泊の部屋を確認して荷物を持って自分の部屋へ移動、衣体や教本・荷物を整理整頓します。不要なもの(スマホや音楽プレーヤー、お菓子など)を指導員が回収します。

放送でいろいろ案内があるので、放送は聞き逃さないように(まあ、慣れてきたら同室の方や同じ班の方に聞けば良いけど。トイレとか放送聞こえない・聞こえにくい場所があるので)

宿泊部屋は、部屋の広さにより2~6人とばらつきありました。

定員50人での人数なので、定員が70人に増える12月以降は1室あたりの人数が1~2人増えるのかなあ。大体同じ班の人で構成されますが、人数の都合で違う班の人と同じ部屋ということもあります。

 

で、布袍・輪袈裟・単念珠の装束で研修室に集合、開所式が始まります。

ここで班長と次長を指名されます。

班内で話し合って決めるのではなく、指名です。選出基準は知りませんわかりません。指名されたら大人しく拝命して下さい。

その後、理解度調査テストです。頑張って下さいね。

午後は何だったかな…講義などか。

 

二日目は、親鸞聖人ゆかりの地と比叡山延暦寺の参拝です。参拝といいますが勉強の一環です。そして歩きます。

延暦寺で行き会った観光客の方が「なんだろう本物(の坊さん)? 修学旅行? コスプレ?」と言っていたのを覚えています。修学旅行にしては年齢幅すごいよねー。高校生から70代までだもんね。

衣を着て人から見られることの意味を考えました…。気が引き締まりますね。

研修道場に戻り夕食後に講義や就寝勤行などあります。

 

一日の生活の基本的な流れとして…

5時半 起床、点呼・清掃、晨朝勤行

8時 朝食・自習

9時~ 座学

12時 昼食・自習

13時30分~ 座学・勤行実習

16時 清掃(45分間みっちりと)、日没勤行

18時 夕食・自習

19時~ 座学・勤行実習・就寝勤行

20時55分~ 風呂、自習

22時30分 就寝

風呂以外は時間厳守です。(お風呂の時間はズレることが多々…)

時間や予定の変更がある場合は、食事の時間や放送などで指導員から連絡があります。

 

晨朝勤行は、2日に1回、内陣出勤の当番が回ってきます。日没勤行も同様なので、結局毎日何かしらの勤行当番があります。

役配に関して、晨朝勤行での調声人と日没勤行での導師はどちらか一度しかできません。その他、一度担当した係はできません。(例えば、正信偈で和讃二首目を担当したら、別の正信偈当番日に和讃二首目はできません)

生活当番担当日には、就寝勤行も担当します。お勤めするのは生活当番の進行係だったと思います。供香は生活当番担当班なら誰でも良いです。

勤行準備も役配も、色々経験する良い機会だと思います。

 

晨朝勤行は研修道場の3階講堂か、西山別院のどちらかでした。

西山別院での晨朝勤行は、ご門徒さんもいらっしゃることがあります。私が西山別院での勤行の日は、毎回ご門徒さんがいらっしゃいました。

得度式まではまだ僧侶の身分ではありませんが、ご門徒さんの前でお勤めしなければならず、正信偈・念仏・和讃・回向どれも音程や節、拍が違っていれば、当然ですがご門徒さんの前で注意されるわけです。足が痺れて立てないところも見られています。(習礼生のこの光景をご門徒さんは見慣れてると思われる…)

それでも、西山別院でお勤めできたのは良い経験だったなあと思います。

 

座学は、正直眠くなることもありました(眠くなったのは私だけじゃないよ!)が、普段自坊では勉強できないことが勉強できたり、なかなか聞けないお話が聞けて良かったです。グループワークも皆さんの色々な考えやお話が聞けて、貴重な時間でした。

勤行実習は、「読み方・おとなえの仕方」の確認を細やかにして頂けました。

 

食事後は休憩と自習の時間です。

お風呂の時間や清掃場所は、班ごとに毎日日替わりで指定されています。夜は講義などが時間オーバーすることが多く、お風呂の時間はもちろん晨朝勤行やその他勤行当番の確認や予習をしたいときは時間がなかなかタイトでした。

わからないことがあるときは、自習時間に指導員に確認に行きました。習礼期間前半なら勤行の作法の確認なども指導員にお願いすると練習見て頂けたりします。期間終わり頃になると勤行作法は「班内で経験者に確認しろ」って言われるけどね。言われたよ。

でも、わからないことは聞きに行った方が良いです。絶対に。

 

その1にも書きましたが、衣体の畳み方はチェックされます。そのほか、衣体の片付け方、教本の置き方や荷物が整理整頓されているか、布団はきちんと畳まれているかも見られます。午前中の座学の時間にチェックされます。

チェックに引っかかった場合、部屋に戻ると何が駄目なのか書かれた付箋が棚に貼られています。引っかかったものを直して指導員の再チェックを受けOKを貰えるまで付箋を剥がしてはいけないらしい…。

あと、衣体と教本、筆記用具以外の生活用品などは、スーツケースに入れるなどして使用時以外は棚に置いたままにするのはやめましょう…。スーツケースやバッグが開けっぱなしなのもだめです。チェック対象です。

 

食事内容はバラエティー豊かです。カレーは2回出た。昼食がうどんの日もあったし、夏だからか冷麺も出た。

量は正直女性には多いかな? 男性は足りる方足りない方それぞれかもしれない。

途中で「多いと思ったら調整していい」と聞かされるまでお残しアカンと思って頑張って食べていました。

ご飯は食べられる方はおかわりできます。

 

洗濯は、毎日はできません。いや、しようと思えばできるかもしれませんが、私や周囲にはそんな余裕はなかった。だいたい2~3日に1回、誰かと一緒に洗濯してました。

班ごとに使える洗濯機が決まっています。

洗濯機が使えるのは朝食後~夜寝る前までです。就寝前までに洗濯が終わってないと駄目です。

それから、洗濯物を自室に干すことはできません。干す場所も決まっています。

(タオルだけはタオル掛けが部屋にありますが、バスタオルは干せない。こだわりがなければバスタオルは避けた方が良いと思う)

 

布袍や黒衣を着ているとき、俗袴をはいているとき、どこかに引っかけないように気をつけましょう!! ドアや机、椅子、外出時に乗るバスの座席などに引っかけて縫い目の糸が切れてしまったりほつれてしまったりすることがあります。普段着慣れているものではないと思います。私も机やバスの座席で布袍の袖を何度か引っかけそうになりました。私は運良く修繕しなくても済みましたが…。

 

得度式や最終日が近づくと、剃髪や得度式についてなどのお知らせが来ます。

プリントが部屋に貼り出されたら読んでおきましょう。

(私はギリギリまで読む時間なかった。なんでや)

 

次は得度式のこと書くよ